数年前に『逃げる恥だが役に立つ』というドラマがありました。
逃げ恥ダンスは忘年会の鉄板ネタでしたし、
主題歌もあちこちで流れていました。
共演の2人がご結婚されたことで、
再視聴した人もいるようです。
ドラマの内容やあらすじは割愛するとして、
その中で
「それは好きの搾取」
「それはやりがいの搾取」
というセリフがありました。
搾取という表現だからなのか、
「分かるー」「そうだよね」という声の一方
「冷たい」「日本には人情っていうのがあるんだよ」という声もあったような気がします。
賛否両論や多様な意見を見聞きしました。
〇〇の搾取という言葉はここ5年くらいの表現としても、このような現象は今に始まったことではなく、荒馬もずっとモヤモヤしていました。モヤモヤしていても、直接相手に伝えることはせず、個人名や細かい背景を濁して、誰かに聞いてもらうことはありましたが…
荒馬がズルイのは、
「そうだよね」「分かるわー」と言ってくれる人に話していたこと。
賛同を得たくて話していましたが、聞いてくれた人達も何らかの形で、〇〇を搾取されていました。
元美容師の人は、
「友達価格でカットして」
「友達のよしみで、子どものカットお願い」と言われ、
上手く断れずに引き受けてしまったのだけど、
モヤモヤが残った上に、次からは余計に断れなくなっちゃった。
と話してくれたことがあります。
荒馬も現在進行形でこの手の話はあります。
相談をもちかけられることが以前よりも増えて、最初は、
「話を聞くくらいしかできませんが」という前提でお話を伺っていたのですが、
メールや電話の回数が増え、自宅にまで来るようになり、
さらには、
友達を連れてきたり、別の友達が登場したり、
友達数人を囲んで食事会をしましょうと誘われたり…
さすがに食事会は断りましたが、この温度差は縮まらず、むしろ温度差があることすら気付いていないようで、
結局は「相談してって言ったくせに、なんか壁を作られてしまった」と
相手側に言われる始末(間接的に聞いたので、多少の湾曲はあると思いますが)
インタビュー記事を読んだ人からも
連絡をもらうことがあります。
その多くは、
仕事の依頼や問い合わせですが、
中には荒馬という人となりに
何らかのアンテナが反応したようで、
書籍類やセミナーの案内や紹介がありました。こういう類ならまだスルー確実ですが、
依頼ではなく、オススメ絵本について質問をしてくる場合があり、それにお答えすると、時間を問わず連絡がきたり、急に距離を縮めた文章になったり…
あまり深入りせず返信しないのですが、
相手からは定期的にメールが来ます。
親しき仲にも礼儀あり、
親しいからこそ、その対価は正当に行われるべきだと荒馬は思っています。
応援の形は様々ですが、
これからも仲良くする
とか
代わりにご飯を奢る
と言うのは、なんだかなーと思うわけです。
同様に
相手の時間を奪う行為
親切という名の、気遣いという名の◯◯
これらもモヤることがあります。
相手との親密度
相手の立場や思いをまずは考えたのか
自分軸のみの行動ではないか
ただ、この類の話を
相手に伝えるのは難しいし
賛否もあり、誤解も招きやすい。
冷たいね
人情ってもんは無いの?
と、なりがち。
こちらの価値観だかは
押し付けるつもりはないけれど、
適切な距離を上手に取れるように
遣う言葉やタイミングを大事にしよう
そんな風に考えています。