荒馬のつれづれ日記

好きなことを、好きな時に徒然と綴る日記です。

「好き」という気持ちが勝っているのは分かるけど…

悩ましい

とにかく悩ましい

私が悩んでもしかたないのだけれど、

悩ましい

私自身のことじゃないから余計に悩ましい

 

長男である小凡師くん。今日は彼のこと

彼はもともと運動が苦手

小学生の頃は運動会の練習が始まる頃から

毎日テンションが低く、周りに何かを言われても

彼なりにひたむきに頑張るタイプ

逃げても良いのに

言い返したって良いのに

高学年になってからは「誰よりも大きな声で応援する」ことを

新たなモチベーションにして方向転換したおかげで運動会も楽しいものに。

その矢先に北海道から秋田へ引っ越すこととなり、

新たな環境で再び苦境に立ったり、それででもひたむきに取り組んでいました。

 

中学生になり体力アップを目的にして陸上部に入った小凡師くん

一番驚いたのは凡師さんと荒馬(小凡師くんの両親)

体はキツいし、結果も残せないけれど、一度やると決めたからと

3年間これまたひたむきに続けていました。

「いつでもやめて良いんだよ」と伝えても「いや辞めない」と言い続ける小凡師くん

 

高校生になった小凡師くんは弓道部員になりました。

もう歴史が好きすぎて、戦国時代が好きすぎて

少しでも当時の武士達の気持ちに近づくことができるかもしれない

彼らが行っていた弓とは違うことも理解した上で、

それでも触れたい。知識だけではなくほんの少しでも体感したいという思いから。

 

まずは射法八節という基本の動きを習います。

その後、巻きわら打ちからスタートしていきます。

部員のほとんどが初心者からのスタートとなります。

ほとんどが3~5ヶ月ほどで、巻きわら打ちから離れ、射場に立ちます。

小凡師くんは1年たった今でも射場に立つことができません。

本人も悔しいけれど、分かっていたことらしいです。

大会に出られない悔しさはもちろんあるようですが、上手くいかないそうです。

 

ここで荒馬が不思議に感じるのは

悔しがる割に努力をしないということ。

これは今に始まったことではなく、弓道に限ったことでもないのですが、

自分の意思で始めた割に、ひたむきな割に、努力や練習をしないんですよね。

好きなはずなのに…

好きならのめり込んで夢中になるのだろうと荒馬は思っていました。

そこまで夢中にはなれないことなのかもしれません。

そこが妙にアンバランスな小凡師くん。正直、荒馬は理解不能なんですよね。

しかし、

親とは言えタイプが違うので、あれこれと口は出しません。

ただただ不思議に思うだけ。

 

そして部活経験も顧問経験もあるので、簡単に予測できること

それは、周りの声と目

一生懸命に努力している人からすると小凡師くんのような存在は不思議

不思議を通り越して、イライラする存在

場を壊しているとか、モチベーションを下げる存在と思う人もいるでしょう。

個人競技なので、集団競技と比べると数は少ないでしょうが、

部員の半数は感じるでしょう。もう半分は構わない、構っていない

さらに何かを感じている人数の半分は、実際に口に出して言っていると思います。

 

実際、一部の部員から「なんで辞めないの?」「辞めれば良いのに」と言われているようです。1年生も入部し、完全な新体制になりました。高体連支部予選も始まりました。来月は県大会を控えている頃です。早ければ6月から入部した1年生も射場デビューするでしょう。

 

しかし小凡師くん、辞めないんですよね。

何か言われて落ち込むし、あまりに言われすぎて心が折れかかっているようですが、「辞めたくない」と言うんです。「弓道が好きなんだ」と。

無理に辞めなさいとは荒馬も言いませんが、少しモヤモヤするんです。

悩ましいなと思うんです。

小凡師くんのことだけを考えると続ける選択を応援できるのですが、

他の部員のことを考えると…

顧問の先生も扱いに困っているだろうと思います。

他の部員や先生と話したわけではないし、今後も話そうとは思いませんが。

 

「好き」という気持ちが勝っているのは分かります。

息子ですから、彼の気持ちや思いを尊重し応援したい気持ちもあります。

しかし、

弓道は部活じゃなくても続けることができますし、

「辞めない」と固持するのは何が理由なんだろうと思うんです。

 

凡師さんも荒馬のスタンスは同じ「辞めたいなら辞めたら良い」

「そんな嫌な思いをしてまで続けなくても良いのに」

 

小凡師くんを理解して、受け入れてくれている人もいるようなのですが、

とは言え不思議で悩ましくて…

超真面目な小凡師くん。

真面目なことは良いことですが、不器用さや頑固さ(柔軟性のなさ)が

玉に瑕な小凡師くん

 

親には気付かれたくないことかもしれません。

話したくないことかもしれません。

ただ、そこが小凡師くんの可愛いところなのですが、

表情で丸わかり

 

自分で言うのもなんですが、

教師経験がこういう場面で活きてくるのか、

息子達に限らず、他者の表情の変化に敏感になります。

良くも悪くも

中学校教員にとって、生徒指導をする上で、言葉にならない言葉

サイレントボイスを読み取る能力は非常に大切なスキルです。

13年も教師をやっていると自然と身につくもので、

退職してから10年経っても体に染みついて離れないんですね。

子育てではずいぶんと、そのスキルに助けられました。

 

先日、改めて凡師さん・小凡師くん・荒馬の3人で

部活について話したのですが、

数日後、やはりこのまま続けたいと言っていました。

大会には出られないし、あーだこーだーと言ってくる人はいるようですが、

それよりも、

弓道が好きで、そんな理由で途中で投げ出したくないのだそうです。

 

自分で決めたことの覚悟がどこまでできているかは分かりませんが、

荒馬は見守りつつ、自分で決めたことの呪縛に捕らわれすぎないよう、

いつでも「ストップ」をかけられるようにしていようと思います。