荒馬のつれづれ日記

好きなことを、好きな時に徒然と綴る日記です。

『コンビニ人間』

こんばんは。

普通って言葉について、

考えさせられた荒馬です。

 

先日、遅ればせながら、

こちらの小説を読みました。

 

コンビニ人間

コンビニ人間

 

実は昔、こんな小説を読みました。

 

この2冊が面白くて、

読者であるこちらまで、

何かを成せる力が湧いてくるような

感覚がありました。

そして、

コンビニって面白い。と思ったのも、

この小説を読んで感じたことです。

荒馬もコンビニのバイト経験があるので、

より、

親近感というか、理解できる部分もあり、

一層、そう感じたのかもしれません。

 

ですので、

コンビニ人間』が発売された時、

同じようなワクワク感を抱きました。

本の帯しか見ていなかった上に、

あらすじや他の人たちの感想などを

じっくり読むこともしませんでした。

なんとなく、

事前に情報を入れたくなかったので…。

 

読み始めてすぐに、

予想と違うものだと気付きました。

これは重い。

しかし、深い。

なのに、サクサク読み進められます。

主人公にも、他の登場人物にも、

嫌悪感を抱くのに、

サクサク読み進めらる…。

不思議な感覚でした。

この作品で出てくる人達、

あまりに極端な人が多くて、

好きになれる人がいませんでした。

それでも、

身近にいそうな人達。

もしかしたら、

荒馬自身もそのうちの1人かもしれない。

そんな風に感じながら読んでいました。

 

読み終わってすぐは、

「普通ってなんだろう?」と考えてみました。

巷で溢れかえる【普通】という表現。

しかし、

その【普通】も、

発した人の価値観で作り上げられているもの。

たまたま、賛同者が多い【普通】があったり、

それは【あなたの中の普通】ということが

あったり、

実に様々な【普通】があることを

改めて思い知りました。

 

荒馬自身、

小小凡師くんの誕生と育児の中で、

これまで持っていた【普通】が覆されました。

頭では分かっていても、

どこかで、

妊娠すれば、皆が【普通】に、

出産できるものなのだと…。

出産後も、首が座り、座れるようになり、

立ち上がり歩く。

喃語から、単語を発し、会話ができる。

ミルクから離乳食になり、普通食になる。

その全てが、【普通】ではないのだと…。

 

また、小説を読み終わった後に、

無性に読後感について、

誰かと話したくなりました。

しかし、

身近に読んだ人がいなかったため、

ネットで感想をとにかく読み漁りました。

やはり、

【普通】について書いている人、

発達障害について書いている人、

様々な視点と角度からの感想があって、

その感想も含めて楽しめました。

 

特別支援教育は、

大人になってからの荒馬には、

とても身近なものでした。

教師時代も親になってからも。

それについて、

少しは持論を展開できる気がしますが、

この小説は、

単にそういうことだけを、

切り取ってしまうのは違う気がします。

 

サクサクと読めた割に、

読み終えた後も、後残りがある作品。

今の荒馬には、

その後残りまで抱えるには辛いので、

しかし、

手元から離すには惜しいので

早々に、

すぐには読み返さないけれど、

持っていたい本たちが並ぶ本棚に移動。

 

何度も読み返したくなる本たちが並ぶ

本棚には入れずに置いてあります。

 

もう少し気持ちの余裕ができたら、

もう一度読んで、

またじっくり考えたいとと思います。