荒馬のつれづれ日記

好きなことを、好きな時に徒然と綴る日記です。

『ぼくのおとうとは機械の鼻』

こんばんは。

小凡師くんの心が知りたくなったり、

小凡師くんの良さを実感した荒馬です。

 

今日は始めに絵本のご紹介を。 

ぼくのおとうとは機械の鼻

ぼくのおとうとは機械の鼻

  • 作者: みんなのことば舎,エアーダイブ,原案・土畠智幸
  • 出版社/メーカー: 医療法人稲生会(発売所/株式会社みんなのことば舎)
  • 発売日: 2017/09/07
  • メディア: 単行本
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出版社からのコメントには、

この絵本は、「北海道小児等在宅医療連携拠点事業」、愛称「YeLL(いぇーる)」の活動を多くの方に知っていただくために制作したものです。 自宅で医療的ケアを受けて生活する「医療的ケア児」は近年増え続けています。「YeLL」では、福祉や教育分野とも連携し、在宅医療を支えるネットワークづくりに北海道各地で取り組んでいます。「医療的ケア児」の存在とその暮らし、また子どものケアに当たる家族の姿を発信し、多くの皆様に正しくご理解いただくことも、「YeLL」の重要な活動のひとつと考えています。 事業実施団体である医療法人稲生会理事長・土畠智幸医師の、さまざまな医療的ケア児とそのご家族を見つめてきた経験からストーリーは生まれました。絵本の終わりには、公募によりお寄せいただいた、医療的ケア児とそのご家族の写真も収録しています。

と書かれています。

HPもあります。https://yell-hokkaido.net/care/

 

医療的ケアを受ける弟を見つめるお兄ちゃんの視点で

絵本が描かれています。

実際に障害児とその家族と接してきた小児科医さんが、

原案を作ったそうです。

というだけあって、

とてもリアルな感情で表現してあります。

優しいタッチと色使いの絵によって、柔らかさが出ており、

胸にしみこむ一冊です。

 

小小凡師くんも、医療的ケアを必要とする子です。

秋田県に来てから分かったのですが、

北海道は、重度心身症児・保護者(介護者)が

在宅で生活を送るためのシステムが、整っています。

凡師家が住んでいたのは、

北海道の都市部ではありませんでしたが、

拠点となる都市があります。

秋田県は、重度障害児の在宅については、

中心部ではそうではありませんが、

少し離れた地域になると、点と点ばかりで、

なかなか組織的な線には、なっていないなぁというのが、 

荒馬の感想です。

 

小小凡師くんは7歳。

小凡師くんは12歳。

小凡師くんは、5歳で兄になりました。

5歳から12歳までの7年間ずっと、

小小凡師くんにとって、大好きで、優しいお兄ちゃんです。

荒馬も不思議に思うほど、

小凡師くんは、ごく自然に弟を理解し、受け入れて、

ごく自然に接しています。

荒馬自身も、障害児の兄として小凡師くんと関わりませんでした。

ただでさえ、

我慢することが増えると思ったので…。

とは言え、

確実に弟に対しての方が、手がかかります。

それを愛情の差だと思っては欲しくないと思っていました。

ですので、

変な言い方ですが、【一人っ子を、2人、育てている】という

気持ちで荒馬も子育てをしています。

それでも、

小凡師くんには、自然と、

兄としての【色々なモノ】が備わっています。

スゴいなぁ。ただただ、そう思います。

 

この絵本に出てくる兄のように感じたことはないのだろうか。

周りの人の目や心ない言葉で、傷ついたことはないのだろうか。

 

話を聞いてみても、

「小小凡師は、ぼくの大切な弟だよ。

 小小凡師も僕が大好きだし、僕も小小凡師が自慢の弟だよ」

とサラッと言います。

親に気を遣って言っているようには見えないのですが、

真意はどうなのでしょう?

 

障がいを持つ子の兄弟姉妹のケアが重要視されているようです。

自分の兄弟姉妹を受け入れられなくて、苦しんだり、

家庭の中で疎外感を感じてしまう子もいるのだとか。

荒馬も気を付けなければと思っています。

 

それでも、こういった内容の本が出るのは、

大切な事だと思います。

医療技術の向上で、助かる命が増えました。

小小凡師くんも、

出産時のトラブルによる、脳への損傷が後遺症として残り、

現在に至ります。

 

積極的に関わって欲しいというわけではなく、

こういう人がいるんだということを知ることは大切です。

それが絵本という形で出ると、

子どもも大人も目にする機会が増えるので…

 

関連する絵本は、 

わたし いややねん (障害者の描いた絵本)

わたし いややねん (障害者の描いた絵本)

 

 

どんなかんじかなあ

どんなかんじかなあ

 

 

荒馬が、まだ受け入れられないジャンルの絵本は、

【子どもが親を選んで産まれてきた】系のもの。

五体満足で健康な、健常のお子さんを育てていらっしゃる親なら、

涙を流して読む絵本だとは思うのですが、

障がいを持つ子を育てる親は、

心の底から、この絵本を受け入れられないのでは…と、

荒馬は思います。

 

たとえ障がいを持っていても、

この親なら乗り越えてくれる・大切にしてくれる

だから、

あなたを選んで生まれてきたんだよ。会いたかったんだよ。

 

勇気づけられたり、元気をもらえたり、

感動したり、全く無いとは言い切れませんが、

そう感じた、その奥底では、真逆の気持ちがあるのも事実だと思います。

生きていてくれさえすれば…

確かに、そうです。

それでも、

ふとした瞬間に、求めてしまいます。

【普通に生まれていたら、どうだったのかな】と、

考えてしまいます。

 

そうして、

自己嫌悪になったり、自分を責めてしまいます。

その繰り返しです。

奥底には、そんな闇を抱えているのです。

 

たまに、そんな【黒い荒馬】が顔を出します。

 

小凡師くんや凡師さんは、どうなのかなぁ。

 

今日はかなり長文になってしまいました。

お読み下さった方々、

ありがとうございます。