荒馬のつれづれ日記

好きなことを、好きな時に徒然と綴る日記です。

『おもいで星がかがやくとき』

こんにちは。

もうすぐ母の命日なので、

少しセンチメンタルになり、

母が恋しい荒馬です。

 

毎年この時期は、

いつもと違う精神状態です。

精神状態なんて書くと、仰々しくなりますね。

心がザワついて、落ち着かなくて、

寂しくて、恋しくて…。

そして、

12年前のあの日、

最後に母が見せた、

何か言いたげな目が忘れられなくて、

あの目を思い出し、

言いたかった言葉を考えては、

やっぱり分からなくて…。

 

小さな出来事で、ここらが揺れます。

イラついたり、不安になったり…。

 

病気が分かってから、亡くなるまでの

たった1年の日々が、

この時期になると、いつもより鮮明に

思い出されます。

以前、

北海道の斎場のCMで、

亡くなった人の携帯へメールを

するのですが、当然届かず、

「天国にメールできる携帯ありませんか?」

というナレーションが流れるのを見ました。

 

まさに、そんな心境でした。

実際、

何度か母の携帯へメールを送信しました。

届かないことが分かっているのに…

今年から、

命日に母に会いに行けないので、

より一層、切ないです。

 

そんな時期である最近。

別の目的で行った

本屋さんの絵本コーナーで見つけた絵本。

帯の文を見て、

迷わずに買ってしまいました。

 

おもいで星がかがやくとき

おもいで星がかがやくとき

 

刀根里衣さんの絵本は、

柔らかさと幻想的な絵が素敵で、

トーリーも、スーッと入ってきて、

感動したり、

涙がこぼれたり、

心がポッとなったりします。

見ると先日発売されたばかりの新刊。

 

背表紙ではなく、

表表紙を見せる陳列がされていたので、

すぐに目に入りました。

 

大切な人を亡くした人に、

是非、手に取って頂きたい絵本です。

もちろん、そうではない人にも…。

 

亡くなって、お星様になった大切な人を

探しに出かけるお話です。

絵のタッチも素敵なので、

お話に出てくる動物たちのセリフや行動が

より一層、際立ってきます。

刀根里衣さんの作品は、

どれを読んでも間違いなしの作品です。

 

大人にこそ読んでもらいたい、

むしろ、

大人に向けた絵本なのではないかと

思うほどです。

 

すでに何度も読み、眺め、

その度に荒馬は、

母を想い、悲しみが戻ってきたり、

母との思い出を思い出して、

笑みがこぼれます。

 

おそらく荒馬父も、

この時期は

特別な気持ちで過ごしていることと思います。

夕方、

荒馬兄と電話で話しましたが、

やはり兄も、いつもと違う雰囲気でした。

 

それだけ、家族全員にとって、

母の存在は大きかったのだと実感です。

 

話したいこと、聞きたいこと、

たくさんたくさんあります。

もう一度だけで良いので、会いたいです。

声が聞きたいです。

こんなに恋しいのに、

母の声を忘れそうになっています。

 

人間は、

人の記憶の中で、まず声を忘れるそうです。

そして、

顔を忘れていくそうです。

顔は写真があるので忘れませんが、

動画も録音もないので、

声が思い出せません。

話している顔や状況は覚えているのに…

 

声が聞きたいです。

もう一度だけ。

もう一度だけで良いので…