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荒馬のつれづれ日記

好きなことを、好きな時に徒然と綴る日記です。

『さるのオズワルド』

みなさん、こんばんは。

小さな力でも集まれば、大きな力を覆すことができる。

それは実際の世界でも本当に可能なのか考えていた荒馬です。

 

三人寄れば文殊の知恵

三本の矢

雨垂れ石を穿つ

蟻集まって樹を揺るがす

などのことわざ・慣用句・故事成語が世界中に数多くあります。

『一人の手』という歌も有名ですよね。

荒馬も小学生の時に歌った記憶があります。

確かに1人の力では限界があります。人数がいれば、何とかなる。

或いは、変えられる力になる。

とは思うのですが、実際は、そう簡単なことではありません。

さるのオズワルド

さるのオズワルド

 

はじめの部分は、オズワルドの生活についてのストーリーですが、

後半、いばりんんぼうの大きなサルが出てきてからは、

ストーリーが動き、変化していきます。

言い間違いの言葉遊びが全ページにあるのですが、

それが「クドい」「面白い」「子どもはストーリーが残らなくて残念」などと

感想も分かれる絵本です。

 

 ―あるところに いっぴきの ちっちゃな つるが いて

  おっと まちがい さるがいて―

 

といういうような言い間違えです。「おっと まちがい」の部分は

赤字で表記してあります。

小凡師くんも、その言い間違いの部分に興味を持って行かれましたが、

小学5年生なら、言い間違いを楽しみつつ、

ストーリーも残り、感想も立派なものでした。

幼児などには少し難しい、深い内容の絵本かもしれません。

ただ、絵も言い間違えも面白いので、単純にそこを楽しみ、

少し年齢を重ねたときに、読んでみると、また違った楽しみ方が

できるように思います。

 

小さなサル達が一斉に声を上げることで、

絵本では「めでたしめでたし」のエンディングになります。

 

荒馬は、ちょっとだけ深読みをしてしまい、

果たして大人の社会では、「めでたしめでたし」となるかなぁと

考えていました。

確かに数には勝てない時があります。

しかしそれは、

正義にも悪にも変わってしまうもの。

 

荒馬も仕事をしていた時に、

1対大勢 という構図になったことがあります。

荒馬への個人的感情を全面に出し、

本来考えるべき生徒を置き去りにして、荒馬を倒すために一致団結。

完全に大切なことを見失ってしまっている集団と化しました。

結果、多数派の意見で行ったものは、大失敗。

当たり前です。生徒のことを微塵も考えず、

自分たちの都合しか考えず、気にくわない人を倒すための手段だったのですから。

 

正義に傾く団結なら、素晴らしいですが、

大人の世界は、そう簡単には事が運びません。

この絵本、企業研修などで扱いたい作品です。

『でんせつのきょだいあんまんをはこべ』(以前ご紹介しました)と

セットにしたプログラムで使うと、

何かを感じ、行動を起こす人がいるのでは?と感じました。

 

意外に深い絵本です。

小凡師くんの感想も高学年としては立派でした。

彼の正義や優しさが、いつまで通用し、いつ挫折を味わうことになるのか。

そして、彼自身も変わってしまうのか、変わらずに進めるのか。

荒馬のように、四面楚歌の人生は、それはそれで切ないですし、

かといって、本質を見失う攻撃をするような人にもなってほしくない。

 

そんな小難しいことを、この絵本で考えさせられました。