荒馬のつれづれ日記

好きなことを、好きな時に徒然と綴る日記です。

『ちいさなちいさな王様』

みなさん、こんばんは。

大人になってからようやく意味が分かることってありますよね。

この本を読んで、2回目にして深い意味があることが分かった荒馬です。

 

物心ついた時から読書ができる環境があちこちにありました。

今はとても有り難く思います。

ただ、【読む】という行為だけで、

落とし込むとか、考えるという行為をしていなかったので、

読んだ先から忘れていく読み方を、ずっとしていました。

ここ数年は、そういう読み方をしなくなりました。

 

今日ご紹介するのはこちら。

ちいさなちいさな王様

ちいさなちいさな王様

 

ドイツでは大ベストセラーとなったこの本。 絵本というよりは児童書に近いです。

日本では数年前に、世間を賑わした女性科学者が

中学生の頃に読んで感銘を受けたとかで、大変な人気だったようです。

 

人間は、子どもから大人へと成長します。最初は身体も小さく、知識もなく、

歳を追うごとに、知識をつけて、身体も大きくなっていきます。

ここに登場する王様は、大人から子どもへ成長するというもの。

最初から身体も大きく、知識が身についています。

歳を追うごとに、知識を失い、身体も小さくなります。

 

主人公の僕と王様の問答のような形で進められるのですが、

知識がなく、夢や想像力が大きい時から、

知識を身につけ、夢や想像力を失っていくという成長過程に

王様が疑問を投げつけます。そういう成長は素敵ではないと。

 

荒馬が初めてこの本を読んだのは、短大生の頃。

2回目は、12年前。

今回、3回目です。

 

短大生の時に読んだ時には、内容は理解できましたが、

読み物として読んでいた気がします。面白い視点の本だなぁくらい。

もったいないことをしたと今では思いますが…。

2回目は、図書担当をしていた時です。

子ども達へのオススメの本を紹介するため、じっくり読んで、

落とし込みつつ、オススメポイントや内容を知らせるプリントを作成。

今回は、

歴史にのめり込みすぎている小凡師くんに、

児童書の世界も知って欲しくて、プレゼンのために。数冊の中の1冊です。

読書感想文の宿題が夏期休業中にあるので、それに向けてという意味も込めて。

 

柳田国男さんが【大人にこそ読んで欲しい絵本】と言うように、

大人の方が、この本からのメッセージを、それぞれが受け取るような気がします。

 

明日は小暑。夏本番が間近(もうすでに本番でしょうか?)でも、

ゆっくり読書もいかがでしょうか。